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峰原 英介
応用物理, 71(2), p.214 - 216, 2002/02
われわれは超伝導リニアックによるFELに着目して開発を進め、平成10年2月に当時世界最高出力の0.1kW(キロワット)を記録した。その2年後、電子銃,高周波源,光共振器等の改良により、電流値,パルス幅,電流密度が桁違いに改善され、変換効率も7%になり、出力は、2.34kWとそれぞれ世界最高の値を達成した。この発振では、従来の常電導リニアックより1000倍以上長い時間の電子ビームを発生させ、ピーク出力1ギガワット(GW)の赤外光(22ミクロン)を得た。この効率と出力の増加は、超伝導リニアックにより初めて実現された高密度電流高精度加速による新しい「高縮重度超放射」発振の発見によるもので、理論限界を大きく越える高い効率と3.4サイクル250fsの極短パルスが得られた。この極短パルス高出力自由電子レーザー技術を簡潔に解説する。